終活ノートの内容と項目で最低限書くべきことをわかりやすく解説

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終活ノートの内容と最低限書くべき項目をわかりやすく解説したイメージ

こんにちは、きっちゃんの終活ノート運営者のきっちゃんです。

「終活ノートには、どんな内容を書けばいいのだろう」
「必要な項目を漏らして、家族を困らせたくない」

と迷っていませんか。市販のノートを開くと項目が多く、最初の一文字がなかなか書けないこともありますよね。

結論を言うと、最低限必要なのは、本人情報、緊急連絡先、資産と契約の所在、医療・介護の希望、葬儀・お墓の希望です。

大切なのは、全欄を埋めることではありません。

家族が必要なときに、必要な情報へたどり着ける具体性です。

この記事では、NPO法人ら・し・さ 終活アドバイザー協会認定終活アドバイザーである私が、終活ノートの内容と項目を、優先順位が分かる形で解説します。

書いてはいけない情報や保管方法も確認し、今日から一ページ目を始められるようにしましょう。

  • 終活ノートに最低限必要な五項目
  • 余裕があれば加えたい終活の項目
  • 暗証番号や法的効力に関する注意点
  • 家族が迷わない書き方と保管方法
目次

終活ノートの内容と役割

終活ノートは、人生の最期だけを考えるための冊子ではありません。

急な入院、介護、認知機能の低下、死亡後の手続きなどに備え、自分の情報と希望を家族へ渡すための道具です。

まずは、何のために書くのかを押さえておきましょう。

終活ノートへ必要な内容を書き始める女性
自宅で終活ノートを書き始める様子

家族が探せる索引にする

終活ノートの役割は、財産や契約の全情報を一冊へ詰め込むことではなく、家族が原本へたどり着くための索引を作ることです。

例えば預金なら、残高を毎月書き直すよりも「金融機関名、支店名、口座の種類、通帳の保管場所」を記したほうが、いざというときに役立ちます。

保険も同じです。

保障内容を丸写しする必要はありません。

「保険会社名、証券番号、担当窓口、保険証券は寝室の棚の青いファイル」と書けば、家族は請求に必要な書類を探せます。

情報そのものよりも、何があり、どこを確認すればよいかを伝える発想が欠かせません。

項目を自分で作るのが難しい場合は、サイト内の終活ノート無料テンプレートと必要項目も参考にしてください。

まず最低限のページだけ印刷し、あとから必要な欄を足す方法でも十分です。

◆きっちゃんのワンポイントアドバイス

終活ノートは、すべて埋める試験の答案ではありません。家族が「次にどこを見ればいいか」を分かるようにする案内図です。分からない欄は空けたまま、分かるところから始めてください。

遺言書とは役割を分ける

終活ノートには、一般に遺言書のような法的拘束力はありません。

「長男に自宅を渡したい」「友人へ預金を遺贈したい」と書いても、それだけで財産の行き先が法的に決まるわけではないのです。

終活ノートは、連絡先、医療や介護の希望、葬儀の希望、書類の場所、家族への言葉などを自由に伝えるもの。

一方、財産の承継を法的に実現したいときは、法律で決められた方式の遺言書を検討します。

両者は競い合うものではなく、役割を分けて併用する関係です。

法的な希望は終活ノートだけで完結させないでください。遺言書には方式上の決まりがあり、家族関係や財産内容によって注意点も変わります。正確な制度は法務省の自筆証書遺言書保管制度などで確認し、最終的な判断は弁護士、司法書士、公証役場などの専門家へ相談しましょう。

最低限書くべき五項目

最初から全項目を完成させようとすると、資料探しだけで疲れてしまいます。

まずは、急な出来事が起きた際に家族が困りやすい五項目から書きましょう。

この五つがあれば、終活ノートの土台ができます。

優先項目最低限書く内容確認先や原本
本人情報氏名、生年月日、住所、本籍、連絡先戸籍、住民票、本人確認書類
緊急連絡先家族、親族、かかりつけ医、支援者スマホ、住所録、診察券
資産と契約金融機関、保険、借入、継続課金の所在通帳、証券、契約書、利用明細
医療と介護持病、薬、希望するケア、代わりに話す人お薬手帳、診療情報、家族との話し合い
葬儀とお墓連絡する人、形式、宗教、納骨先の希望寺院、墓地、葬儀社、家族との話し合い

最初の目標は、五項目を一度で完成させることではありません。各項目に一つでも確かな情報を書き、確認した日付を添えることです。残りは資料が見つかったときに足していきましょう。

本人情報を正確に残す

本人情報には、戸籍上の氏名、旧姓、生年月日、現住所、本籍、電話番号を書きます。

家族が知っているつもりでも、本籍や旧姓の正確な表記までは分からない場合があります。

行政手続きで確認に時間がかからないよう、戸籍や住民票と同じ表記を使いましょう。

運転免許証、マイナンバーカード、年金関係書類などは、番号をすべて転記するより、保有していることと保管場所を書く方法が安全です。番号が必要なときは原本を確認できます。「書斎の鍵付き引き出し」「寝室の白い棚の上段」のように、家族が迷わない表現にしてください。

血液型だけを医療情報として頼るのは避けます。

緊急時には医療機関が必要な検査を行うためです。血液型を書いても構いませんが、持病、アレルギー、服薬の情報を優先しましょう。

終活ノートへ本人情報と必要項目を書く手元
終活ノートへ本人情報を書き込む様子

緊急連絡先を並べる

緊急連絡先には、家族や親族だけでなく、かかりつけ医、ケアマネジャー、勤務先、親しい友人、賃貸住宅の管理会社などを必要に応じて記します。

氏名だけでは同姓同名の人を判別できないため、続柄や関係、電話番号、住所、連絡してよい時間帯を添えると親切です。

連絡の優先順位も決めてください。「最初に配偶者、つながらなければ長女」「入院時は勤務先の総務にも連絡」のように書けば、家族が順番を考えずに動けます。

葬儀の際に訃報を知らせたい人は、緊急連絡先とは別にすると見やすくなります。

疎遠になった相手や、すでに連絡先が変わった相手が残っていないかも確認しましょう。

少なくとも年に一度、年賀状やスマホの住所録と照らし合わせると、古い情報を減らせます。

資産と契約の所在を書く

資産は、預貯金、不動産、有価証券、生命保険、現金、貸金庫、貴金属などを対象にします。

金融機関名や支店名、口座の種類、名義、関連書類の場所を書き、残高は確認日と一緒に記載してください。

金額は変動するため、毎月の更新まで行う必要はありません。

忘れやすいのが、住宅ローン、カード利用残高、奨学金、個人間の借入、保証債務などの負担です。

資産だけを書いても、家族は全体像をつかめません。

借入先、契約番号、返済口座、契約書の場所まで記しておきましょう。

電気、ガス、水道、電話、インターネット、新聞、動画配信、定期購入など、毎月または毎年支払いが続く契約も対象です。

サービス名、契約者名、支払方法、問い合わせ先、解約に必要な書類の場所を書けば、不要な支払いが続く事態を防ぎやすくなります。

医療と介護の希望を書く

医療欄では、かかりつけ医、持病、過去の大きな病気、手術歴、アレルギー、常用薬、お薬手帳の場所を先に書きます。

薬は変わることがあるため、ノートへすべて転記するより、最新のお薬手帳を確認できる場所を知らせる方法が実用的です。

そのうえで、意思を伝えられなくなった場合に望む医療やケア、過ごしたい場所、苦痛を和らげることへの考え、代わりに自分の思いを伝えてほしい人を記します。

ただし、選択肢へ丸を付けるだけでは、家族が判断に迷うかもしれません。

「家族と会話できる時間を大切にしたい」など、希望の背景となる価値観も添えてください。

医療や介護の希望は、一度書いたら固定されるものではありません。

病状や生活環境によって気持ちは変わります。

厚生労働省が案内する人生会議の考え方を参考に、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、確認日を更新しましょう。

最終的な医療上の判断は、主治医などの専門職へ相談してください。

終活ノートの医療と介護の希望を相談する様子
医療や介護の希望を話し合う様子

葬儀とお墓の希望を書く

葬儀については、一般葬、家族葬、一日葬、直葬などの形式だけでなく、誰へ連絡してほしいか、宗教や宗派、菩提寺の有無、希望する場所、遺影に使いたい写真、費用をどこから支払うかを書きます。

希望する葬儀社がある場合は、会社名と連絡先、見積書の場所も残しましょう。

お墓は、現在のお墓の名称、所在地、管理者、使用者名義、管理料の支払方法、墓地使用許可証の場所を確認します。

新たにお墓を用意するのか、家族のお墓へ入るのか、永代供養、樹木葬、納骨堂、散骨などを望むのかも家族と話してください。

希望は「家族葬にすること」と命令のように書くより、「家族の負担が少ない小規模な葬儀を希望する。

実際の形式は家族で決めてよい」と幅を持たせると、死亡時の状況に合わせやすくなります。葬儀の形式や費用の考え方は、終活で考える葬儀の準備ガイドで詳しく確認できます。

終活ノートに加える項目

最低限の五項目が書けたら、自分の暮らしに関係する項目を追加します。

すべての人に同じ欄が必要なわけではありません。

該当するものを選び、家族が手続きや判断で困りそうな順に書いていきましょう。

保険と年金を確認する

生命保険、医療保険、火災保険、自動車保険などは、保険会社名、証券番号、契約者、被保険者、受取人、保険料の支払方法、証券の場所を記します。

特に生命保険は、受取人が現在の家族関係と合っているか確認してください。

結婚、離婚、家族の死亡などがあった後は見直しが必要です。

公的年金は、基礎年金番号そのものを人目に触れるノートへ書くより、年金関係書類の保管場所や問い合わせ先を残す方法があります。

企業年金、個人年金、共済などがあれば、それぞれの名称と書類の場所も加えましょう。

保険や年金の制度、請求条件は変更される場合があります。

受取額を断定して書かず、正確な情報は各保険会社、日本年金機構、勤務先の制度窓口などで確認してください。

不動産と負債を忘れない

自宅、土地、貸家、共有持分、農地、山林などがある場合は、所在地、名義、共有者、固定資産税の通知書や登記関係書類の場所を書きます。

遠方の土地や相続で受け継いだ未利用地は、家族が存在を知らないこともあるため注意が必要です。

住宅ローンや事業上の借入があれば、借入先、返済口座、団体信用生命保険の有無、契約書の場所を記します。

クレジットカードは、カード会社、名義、引落口座、家族カードの有無を一覧にすると、利用停止や未払金の確認に役立つでしょう。

財産の分け方や相続放棄の判断は、終活ノートだけで決められません。

家族関係が複雑な場合、不動産を分けにくい場合、負債が資産を上回る可能性がある場合は、早めに弁護士、司法書士、税理士などへ相談してください。

家族と人間関係を伝える

家族・親族欄には、氏名、続柄、住所、電話番号だけでなく、本人との関係が分かる短い補足を添えます。

友人、近所の人、所属団体、勤務先の関係者など、家族が知らないつながりもあるでしょう。

入院時に知らせたい人、訃報を知らせたい人、知らせなくてよい人を分けると連絡しやすくなります。

家系図は、厳密な系譜を作ることが目的ではありません。

親族関係を家族が把握するためのメモとして使います。

前婚の子、養子、認知した子など相続関係に影響する事情がある場合は、ノートだけに頼らず、戸籍を確認したうえで法律の専門家へ相談しましょう。

自分のルーツをたどりながら家系図を作る方法は、「自分のルーツの意味と家系図の調べ方」で詳しく解説しています。

家族へ伝えにくい事情ほど、曖昧な一言では誤解が生まれます。

誰に何を伝えてほしいのか、誰に連絡を任せたいのかを具体的に書き、可能であれば元気なうちに本人へも話しておくと安心です。

デジタル情報を残す

スマートフォン、パソコン、ネット銀行、証券口座、暗号資産、電子マネー、通販、動画配信、SNS、写真保存サービスなどは、家族から見えにくい情報です。

利用サービス名、登録メールアドレス、料金の有無、死亡後に残すか削除するか、問い合わせ先を一覧にします。

一方で、ログインパスワード、キャッシュカードの暗証番号、クレジットカードの認証情報を、誰でも開ける終活ノートへそのまま書くのは危険です。

認証情報は別の安全な方法で保管し、終活ノートには「保管場所へたどり着くための手掛かり」だけを残してください。

端末の画面ロックや故人のアカウントは、家族だから必ず解除できるとは限りません。

誤った操作でデータを失う場合もあります。

詳しい注意点は、故人のパスワード解除とデジタル終活も確認してください。

終活ノートへスマートフォンの契約情報を記録する男性
スマートフォンを確認しながら契約情報を記録する様子

ペットと住まいを決める

ペットがいる場合は、名前、年齢、種類、性格、食事、持病、薬、かかりつけの動物病院、登録情報、保険、預けたい人を書きます。

「家族が引き取るだろう」と考えず、候補者へ事前に相談してください。

飼育費用や必要な用品の場所まで伝えると、引き継ぐ人の負担を減らせます。

住まいが賃貸なら、管理会社、家主、契約書、家賃の支払方法、鍵の場所、退去時に連絡する保証会社を記します。

持ち家なら、不動産関係書類、住宅設備の保証書、警備契約、管理組合の連絡先なども対象です。

入院や施設入所で長く家を空ける場合に、郵便物、植物、車、地域の役割を誰に頼むかも決めておきましょう。

死亡後だけでなく、本人が一時的に動けない場面を想像すると、必要な項目が見つかります。

思い出と伝言を添える

終活ノートは手続き一覧だけではありません。

家族への感謝、謝りたかったこと、伝えておきたい思い、これから家族に大切にしてほしいことも自由に書けます。

短い一文でも、家族にとってはかけがえのない言葉になるでしょう。

写真、手紙、日記、賞状、趣味の作品などは、残したい物、譲りたい相手、処分してよい物を示します。

ただし、価値の感じ方は人によって違います。

「大切な写真」とだけ書かず、「居間の棚にある赤いアルバムは長女へ」のように特定してください。

自分史を書く場合も、年表を完成させる必要はありません。

好きな食べ物、よく聴いた音楽、落ち着く過ごし方、続けたい習慣などは、将来の介護で本人らしさを支える手掛かりにもなります。

終活チェックリスト

ここまでの内容を、終活ノートのチェックシートとして一覧にしました。

該当しない項目には「なし」と書くと、書き忘れなのか対象がないのかを家族が判断できます。

印を付けながら、自分に必要な終活リストを作ってください。

分野確認する項目記入時の要点
本人情報氏名、旧姓、生年月日、住所、本籍公的書類と同じ表記にする
連絡先家族、親族、友人、勤務先、支援者関係と連絡順を添える
健康持病、薬、アレルギー、かかりつけ医お薬手帳の場所も書く
医療望むケア、意思を伝えてほしい人希望の理由と確認日を残す
介護希望する場所、施設、費用、支援者家族と話した内容を添える
預貯金金融機関、支店、種類、名義残高より通帳の場所を優先する
保険年金保険会社、証券、受取人、年金書類請求先と原本の場所を書く
不動産所在地、名義、共有者、関係書類遠方の土地も確認する
負債ローン、カード、借入、保証返済先と契約書の場所を書く
生活契約公共料金、通信、定期購入、会員契約支払方法と解約窓口を書く
デジタル端末、口座、SNS、継続課金、写真残すか削除するかを示す
葬儀形式、宗教、連絡先、遺影、費用家族が変更できる余地も残す
お墓墓地、名義、管理料、納骨の希望許可証や契約書の場所を書く
住まい賃貸契約、管理会社、鍵、設備入院時の対応も決める
ペット世話、病院、薬、引受人、費用引受人へ事前に相談する
伝言感謝、思い出、譲りたい物、処分希望対象と相手を具体的に書く

チェックが付かない項目があっても問題ありません。独身なら配偶者欄、ペットがいなければ飼育欄は不要です。市販の様式に自分を合わせるのではなく、自分の暮らしに合う終活チェックリストへ変えていきましょう。

安全に使うための注意点

終活ノートは家族を助ける一方、個人情報や財産情報が集まる冊子でもあります。

書く内容、法的な役割、保管場所の三点を間違えると、思わぬトラブルにつながります。

暗証番号は分けて保管する

終活ノートに、銀行の暗証番号、カードの認証番号、すべてのパスワード、秘密の質問への答えをまとめて書くのは避けてください。

紛失や盗難が起きると、一冊から複数の財産やアカウントへ不正にアクセスされるおそれがあります。

終活ノートには、利用している金融機関やサービスの存在、登録したメールアドレス、認証情報の保管場所を記します。

認証情報自体は、鍵のかかる場所や適切な管理方法で別に保管し、信頼できる家族へ見つけ方を伝えましょう。

安全な保管方法は、家族構成や利用サービスによって異なります。各サービスの利用規約や公式の死後手続きも確認し、不安がある場合は金融機関やサービス提供者へ相談してください。

希望と決定を混同しない

終活ノートへ書いた内容の多くは、家族が本人の考えを知るための希望です。

財産の分け方、契約を代理する権限、後見人の指定などが、ノートへの記入だけで法的に実現するわけではありません。

必要に応じて遺言、任意後見契約、死後事務委任など別の制度を検討します。

医療についても、ノートの一文だけで治療方針が自動的に決まるわけではありません。

本人の現在の意思を基本に、病状について説明を受け、家族や医療・ケアチームとの話し合いを重ねます。

本人が意思を伝えられない場合に備え、考えを代わりに伝えてほしい人を決めておくことが大切です。

葬儀やお墓の希望も、費用、宗教、地域の決まり、家族の事情によって実行できない場合があります。

理由と優先順位を書き、「難しい場合は家族の判断に任せる」と添えると、家族が責任を背負い込みにくくなります。

保管場所と更新日を共有する

内容が充実していても、必要なときにノートが見つからなければ役立ちません。

普段は第三者の目に触れにくく、家族なら探せる場所を選びます。

貸金庫だけに入れると、死亡後すぐに家族が開けられない場合があるため、利用条件を事前に確認してください。

信頼できる家族には「終活ノートを書いたこと」と「保管場所」を伝えます。

ノートの中身をすべて見せる必要はありません。

緊急連絡先と医療情報だけを別紙にして、すぐ確認できる場所へ置く方法もあります。

表紙または最初のページには、作成日と更新日を書きましょう。

誕生日、年末、健康診断の後など、年に一度の確認日を決めると続けやすくなります。

転居、入退院、保険の変更、口座の解約、家族構成の変化があったときは、その都度書き換えてください。

◆きっちゃんのワンポイントアドバイス

終活ノートで見落としやすいのは、内容よりも置き場所です。「大事だから誰にも分からない場所へ隠す」と、家族も見つけられません。秘密を守りながら、必要な人だけがたどり着ける置き方を考えましょう。

無理なく書き進める方法

終活ノートは、一日で完成させるものではありません。

書けない欄に立ち止まらず、小さく始めて、暮らしの変化に合わせて育てるほうが実用的です。

空欄のまま先へ進む

最初は、氏名、緊急連絡先、かかりつけ医、保険証券の場所、通帳の場所だけでも構いません。

判断できない項目には「未定」、対象がない項目には「なし」、家族と相談したい項目には「要相談」と書けば、現在の状態が伝わります。

葬儀や延命治療など、すぐ答えが出ないテーマもあります。

無理に二択で決めず、「今はこう考えている」「この条件ならこうしてほしい」と書き、後日話し合いましょう。

気持ちが変わったら、古い記述へ訂正日を入れて書き換えればよいのです。

一日一項目ずつ確認する

一度に全部の資料を集める必要はありません。

今日は財布のカード、明日は保険のファイル、次の日はスマホの継続課金というように、一日一項目だけ確認します。

十五分ほどで終わる範囲にすれば、負担感を抑えられます。

書き方や保管方法をさらに具体的に知りたい方は、終活ノートの作り方と挫折しない書き方もご覧ください。

紙、市販ノート、無料様式のどれを使う場合でも、最初は少ない項目から始める点は同じです。

家族と一緒に見直す

ノートへ書いた希望が現実に合うかは、家族と話して初めて分かることがあります。

例えば「自宅で介護を受けたい」と望んでも、住まいの構造、支援者の有無、費用によっては難しい場合もあるでしょう。

希望を否定するためではなく、近づける方法を一緒に考えるための会話です。

話し合いでは、すべてを一度に取り上げません。

「急な入院のときは誰へ連絡する?」「保険証券の場所を知っている?」と、答えやすい話題から始めます。

本人だけでなく、配偶者や親にも同じ質問をすると、一方的な終活のお願いになりにくいでしょう。

終活ノートの内容を三世代の家族で話し合う様子
終活ノートを囲んで家族が話し合う様子

終活ノートの疑問を解決

終活ノートを書き始める際によく迷う点をまとめました。自分に合う方法を選ぶための目安としてご覧ください。

終活ノートのよくある質問(FAQ)

終活ノートには最低限何を書けばよいですか?

本人情報、緊急連絡先、資産と契約の所在、医療・介護の希望、葬儀・お墓の希望の五項目から始めてください。全欄を埋めるより、原本の場所と確認日を具体的に書くことが大切です。

終活ノートとエンディングノートは違いますか?

一般には、どちらも本人の情報や医療、介護、財産、葬儀などの希望を家族へ伝える任意の記録を指します。商品や配布元によって名称と掲載項目は異なりますが、役割に大きな違いはありません。

終活ノートに法的効力はありますか?

終活ノートには、一般に遺言書のような法的拘束力はありません。財産の承継などを法的に実現したい場合は、方式を満たした遺言書などを検討し、最終的な判断は弁護士、司法書士、公証役場へ相談してください。

パスワードや暗証番号を書いてもよいですか?

誰でも開けるノートへ、すべてのパスワードや暗証番号をそのまま書くのは避けましょう。利用サービスと認証情報の保管場所をノートへ記し、認証情報自体は別の安全な方法で保管してください。

終活ノートはどこに保管すればよいですか?

第三者には見つけにくく、信頼できる家族なら必要時に確認できる場所が向いています。保管場所は家族へ伝え、緊急連絡先や医療情報だけ別紙にする方法も検討してください。貸金庫を使う場合は、家族が確認できる条件を金融機関へ確かめましょう。

終活ノートの内容まとめ

終活ノートの内容で最初に書くべきなのは、本人情報、緊急連絡先、資産と契約の所在、医療・介護の希望、葬儀・お墓の希望です。

この五項目を土台に、保険、年金、不動産、負債、デジタル情報、住まい、ペット、家族への言葉を必要に応じて加えます。

  • 情報の全量ではなく原本の保管場所を書く
  • 暗証番号やパスワードは別に保管する
  • 遺言書など法的な文書と役割を分ける
  • 医療や介護の希望は話し合って更新する
  • 作成日と更新日を記し家族へ場所を伝える

終活ノートは、完成させることより、必要なときに家族が使えることが大切です。

まず今日、あなたの氏名と緊急連絡先を一つ書いてみませんか。

次に通帳や保険証券の場所を一つ加えれば、家族の迷いを減らす終活がもう始まっています。

終活ノートの内容と思い出を家族へ引き継ぐ様子
終活ノートと大切な思い出を家族へ引き継ぐ
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この記事を書いた人

NPO法人ら・し・さ 終活アドバイザー協会認定の終活アドバイザーです。50代の会社員として、自分自身の終活と、離れて暮らす80代の両親の終活・エンディングノート作成に取り組んでいます。公的機関や専門団体の一次情報を確認し、同世代の方にも分かりやすい情報発信を心がけています。

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