終活は何歳から?年代別の始めどきと準備内容をわかりやすく解説

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終活は何歳から始めるべきかを年代別の始めどきと準備内容とともに解説するイメージ

こんにちは、きっちゃんの終活ノート運営者のきっちゃんです。

「終活は何歳から始めればいいのだろう」
「まだ50代だから早いのでは」
「70代になってからでも間に合うのかな」

と迷っていませんか。

終活という言葉から、葬儀やお墓など人生の最期に関する準備だけを思い浮かべる方も多いでしょう。ですが、実際の終活は、これからの暮らし方や医療、介護、お金、家族との関係を見直す前向きな取り組みです。

終活を始めなければならない年齢に、決まりはありません。20代や30代から始めてもよいですし、70代や80代から始めても遅すぎるわけではないのです。

ただし、家の片付けや財産の確認、住まいの見直しには、思った以上に体力と判断力を使います。そのため、健康で自分の希望を落ち着いて考えられる時期に、できることから始めるのが理想です。

この記事では、50代の終活アドバイザーである私が、終活を始める年齢やタイミング、年代ごとに取り組みたい内容を、初めての方にもわかりやすくお伝えします。

この記事でわかること
  • 終活を始めるのに適した年齢
  • 年代ごとに異なる準備内容
  • 年齢より大切な始めどきの合図
  • 今日からできる終活の第一歩
目次

終活は何歳から始める?

まずは、多くの方が最も気になっている「終活は何歳から始めるのか」という疑問から考えてみましょう。結論を先に言うと、終活に早すぎる年齢も、遅すぎる年齢もありません。

終活に決まった開始年齢はない

終活には、法律や制度で決められた開始年齢がありません。「60歳になったら始めなければならない」「70歳を過ぎないと終活とは呼べない」といった決まりもないのです。

終活で扱う内容は、葬儀やお墓だけではありません。自分の基本情報、緊急連絡先、医療や介護の希望、預貯金、保険、住まい、持ち物、スマートフォンの契約など、生活全体に関わります。

例えば、30代の方が急な入院に備えて緊急連絡先や保険の情報を書き残すことも終活の一つです。50代の方が定年後の暮らしや親の介護を考えることも、立派な終活と言えるでしょう。

70代の方が葬儀やお墓について家族と話し合ったり、80代の方が大切な連絡先を一冊のノートにまとめたりすることも、その人に合った終活です。

終活の開始年齢に正解はありません。

「少し気になる」「一度確認しておきたい」と思った時点が、その人にとっての始めどきです。

気になった時が始めどき

終活を始めるきっかけは、人によって異なります。誕生日や還暦のような年齢の節目で考え始める方もいれば、家族や友人の病気、親の介護、身近な方の葬儀をきっかけにする方もいます。

「自分にはまだ関係がない」と感じている間は、無理に本格的な準備をする必要はありません。しかし、終活という言葉が気になって検索しているのであれば、すでに心のどこかで今後の暮らしを考え始めているのではないでしょうか。

その小さな気付きは大切です。終活は、一日ですべてを決めるものではありません。まずは連絡先を確認する、保険証券の保管場所を家族に伝えるといった小さな行動から始められます。

◆きっちゃんのワンポイントアドバイス

終活を始めるときに、最初から葬儀や相続の答えを出す必要はありません。私は、今わかることを書き、決められないことには「まだ決めていない」と記すだけでも十分だと考えています。空欄があっても、それは失敗ではありませんよ。

健康なうちに始める利点

何歳からでも始められる終活ですが、できれば体力と判断力に余裕があるうちに着手する方が安心です。

終活の中には、書類を確認するだけでは終わらない作業があります。押し入れや物置の片付け、不用品の処分、不動産の確認、お墓や介護施設の見学などは、移動や比較検討が必要です。

体調を崩してから一度に進めようとすると、本人にも家族にも大きな負担がかかります。反対に、元気な時期であれば、複数の方法を比べながら自分で選べるでしょう。

家族に相談するときも、自分の考えを言葉にできるうちであれば、希望を正確に伝えられます。終活の目的は、家族に一方的なお願いを残すことではありません。本人と家族が話し合い、お互いに納得できる方法を探すことです。

病気や認知機能の低下が起きてからでは、本人の意思を確認しにくくなる場合があります。

医療、介護、財産管理、法律に関する最終的な判断は、状況に応じて医師、自治体の相談窓口、弁護士、司法書士などの専門家にご相談ください。

終活を始める年齢の目安

開始年齢に決まりはありませんが、実際には人生の節目ごとに取り組みやすい内容が変わります。ここからは、20代・30代から80代以降まで、年代別の考え方を見ていきましょう。

20代と30代の終活

20代や30代で終活と聞くと、「さすがに早すぎる」と感じるかもしれません。確かに、葬儀やお墓を具体的に決める必要性は高くないでしょう。

しかし、事故や急病、自然災害は年齢に関係なく起こります。そのため、若い世代の終活では、万一の際に家族や周囲の人が困らないための情報を残すことが中心になります。

まず確認しておきたいのは、緊急連絡先、勤務先、加入している保険、利用している銀行口座です。一人暮らしをしている場合は、合鍵の所在やペットの預け先も考えておくと安心でしょう。

さらに、若い世代ほど重要になるのがデジタル情報です。スマートフォンやパソコンには、写真、連絡先、定額制サービス、電子マネー、ネット銀行、証券口座など、多くの情報が入っています。

ただし、暗証番号やパスワードを誰でも見られる場所に書くのは危険です。利用しているサービスの一覧と、必要な情報の保管方法を分けて考えてください。

20代・30代に向いている終活

  • 緊急連絡先を決める
  • 保険や銀行口座を確認する
  • スマートフォンの契約を把握する
  • ペットの預け先を考える
  • 不要な定額制サービスを見直す

若い世代の終活は、死後の準備というより、急な入院や災害への備えに近いものです。防災用品を用意するのと同じ感覚で、必要な情報を少しずつまとめておきましょう。

40代の終活

40代になると、仕事、子育て、住宅ローン、親の高齢化など、複数の課題が重なりやすくなります。自分のことだけでなく、配偶者や子ども、親を含めた家族全体の状況を見直す時期です。

この年代では、生命保険や医療保険の保障内容を確認しておくとよいでしょう。加入した当時と現在では、家族構成や収入、必要な保障が変わっているかもしれません。

住宅を所有している場合は、住宅ローンの残額や団体信用生命保険の内容も確認します。また、親が高齢になっている場合は、親のかかりつけ医、介護の希望、重要書類の保管場所などを、話せる範囲で聞いておくことも大切です。

ただし、突然「財産はいくらあるの」「お墓はどうするの」と質問すると、親が警戒する場合があります。まずは自分の保険や持ち物を見直していると伝え、その流れで親の希望を聞くと、会話を始めやすくなるでしょう。

40代の終活では、自分の備えと親の備えを同時に考え始めることがポイントです。

すべてを聞き出そうとせず、日常会話の中で少しずつ確認してください。

50代の終活

50代は、終活を本格的に始めるのに向いている年代です。子どもの独立、住宅ローンの完済、役職定年、親の介護など、暮らしが大きく変わる時期だからです。

現在50代の私自身も、自分の老後だけでなく、遠方に暮らす親のことや、家族に何を伝えておくべきかを現実的に考えるようになりました。

50代のうちは、仕事を続けながら一定の収入があり、体力にも比較的余裕があります。そのため、老後資金の見直し、生前整理、住まいの修繕や住み替えなど、時間や費用のかかる準備に取り組みやすいでしょう。

最初に行いたいのは、現在の暮らしを数字と情報で把握することです。預貯金、保険、年金、不動産、ローン、毎月の支出などを確認すると、定年後に必要な準備が見えやすくなります。

同時に、自宅の物を少しずつ減らしていきましょう。一度に家中を片付けようとすると続きません。まずは財布の中、机の引き出し、書類の棚など、狭い範囲から始めるのがおすすめです。

終活を「残す物を選ぶ作業」と考えると、気持ちも軽くなります。これからの暮らしで本当に使いたい物、大切にしたい思い出を選び、それ以外を少しずつ手放していくイメージです。

50代からの終活について家族で話し合う様子
家族で終活の希望や今後の暮らしについて話し合う

また、終活は将来への備えだけに偏らせる必要はありません。これから会いたい人、行ってみたい場所、続けたい趣味を書き出すことも大切です。

今後の人生を前向きに考える活動については、終活とイマ活の違いや後半生の楽しみ方も参考にしてください。将来への備えと現在の楽しみは、どちらか一方を選ぶものではありません。

◆きっちゃんのワンポイントアドバイス

50代の終活では、家族のためだけに準備を進めるのではなく、自分がこれからどう暮らしたいかを考えてみてください。終活を始めた結果、老後の楽しみや新しい目標が見つかることもあります。

60代の終活

60代は、定年退職や再雇用などにより、生活の時間割が大きく変化する年代です。収入の形も給与中心から、年金や貯蓄を組み合わせる形へ移っていきます。

この時期には、老後資金の見通しを確認するとともに、医療や介護、住まいについて夫婦や家族で話し合っておきましょう。

例えば、介護が必要になった場合に自宅で暮らしたいのか、施設への入居も選択肢に入れるのかによって、準備する内容が変わります。自宅に住み続けるなら、段差や浴室、階段などに危険がないかも確認しておきたいところです。

また、退職後は会社を通じた人間関係が変わります。年賀状やお中元、お歳暮、地域の役割など、長年続けてきた付き合いを今後も続けるか見直す機会にもなります。

相手との関係を急に断つ必要はありません。負担に感じている習慣があれば、数年かけて少しずつ減らす方法もあります。

60代で確認したい内容

  • 年金と毎月の生活費
  • 医療や介護に関する希望
  • 自宅の安全性と今後の住まい
  • 保険や口座の一覧
  • 今後も続けたい人付き合い

70代の終活

70代は、終活の内容を具体的にして家族と共有したい年代です。すでにエンディングノートを書いている方は、内容が現在の希望と合っているか見直しましょう。

医療や介護に関する考えは、年齢や健康状態によって変わります。以前は自宅療養を希望していても、家族の状況や自宅の環境を考えると、別の方法が現実的になる場合もあるでしょう。

葬儀やお墓についても、希望があるなら家族に伝えてください。ただし、細かい内容をすべて決めて家族に守らせようとすると、かえって負担になることがあります。

「家族だけで見送ってほしい」「宗教的な希望がある」「費用はこの口座から出してほしい」など、特に大切な希望から伝えるのが現実的です。

預貯金や保険、不動産については、金額を家族全員に知らせる必要はありません。どの金融機関を利用しているか、重要書類をどこに保管しているかだけでも、家族にわかるようにしておくと安心です。

エンディングノートに財産の分け方を書いても、通常は遺言書と同じ法的効力を持ちません。

相続について法的な意思を残したい場合は、正確な情報を法務省などの公式サイトで確認し、最終的な判断は弁護士、司法書士、公証人などの専門家にご相談ください。

80代以降の終活

80代以降から終活を始めても、決して遅すぎることはありません。ただし、体力や集中力を考え、一度に多くのことを進めないようにしましょう。

最初に優先したいのは、緊急時に必要となる情報です。かかりつけ医、服用している薬、アレルギー、緊急連絡先、健康保険や介護保険に関する書類の場所をまとめます。

次に、預貯金や保険、年金、不動産、公共料金など、家族が手続きを行う際に必要となる情報を確認してください。

自宅の片付けは、本人だけで無理をしないことが大切です。重い物を持ったり、高い場所の物を取ったりすると、転倒やけがにつながるおそれがあります。

家族や信頼できる人に手伝ってもらい、「今日は引き出し一段だけ」というように範囲を決めて進めましょう。処分するか迷う物は、その場で決めずに保留箱へ入れて構いません。

80代以降の終活では、完璧に終わらせることより、重要な情報を家族へ伝えることを優先してください。

医療や介護については、本人の希望だけで決められない場合があります。体調や家庭環境によって適切な対応が異なるため、かかりつけ医や地域包括支援センター、ケアマネジャーなどと相談しながら進めましょう。

年齢以外で考える始めどき

終活を始める時期は、年齢だけで決める必要はありません。生活環境や家族の状況が変化したときも、今後について考えるよい機会になります。

親の介護を経験したとき

親の介護を経験すると、医療や介護について本人の希望を確認しておく大切さを実感する方が多いでしょう。

親が元気なうちは、「介護が必要になったらどこで暮らしたいか」「誰に連絡してほしいか」といった話題を出しにくいものです。しかし、何も聞かないまま急に介護が始まると、家族は限られた時間の中で多くの判断をしなければなりません。

自分が親の介護で戸惑った経験は、自分自身の終活に生かせます。家族に同じ思いをさせないために、医療や介護に関する希望を少しずつ書き残しておきましょう。

ただし、将来の病状や家庭環境を正確に予測することはできません。そのため、「必ず自宅で介護してほしい」と決めつけるのではなく、「できれば自宅を希望するが、家族に大きな負担がかかる場合は施設も検討してほしい」といった柔軟な書き方が向いています。

定年退職を迎えたとき

定年退職は、終活を始める代表的な節目です。仕事中心だった生活から、自分や家族のために使える時間が増えるため、今後の暮らしを見直しやすくなります。

まず考えたいのは、退職後の収入と支出です。年金の受給見込み額、預貯金、保険、住宅ローン、毎月の生活費を確認し、無理のない暮らし方を考えます。

また、退職後は会社の健康診断や福利厚生が利用できなくなる場合があります。今後の健康管理や医療費についても確認しておくと安心です。

時間に余裕ができたからといって、終活だけに追われる必要はありません。旅行や趣味、地域活動など、これから楽しみたいことも同時に考えましょう。

定年後の終活は、人生の後片付けではありません。

これから使える時間とお金を、何に振り分けるか考える作業でもあります。

子どもが独立したとき

子どもが進学、就職、結婚などで独立すると、夫婦だけの生活や一人暮らしが始まることがあります。この時期も終活を始めるよいタイミングです。

子どもが家を離れたあとも、子ども時代の衣類、教科書、作品、家具などが大量に残っている家庭は少なくありません。

親の判断だけで処分すると、子どもが残しておきたかった物まで捨ててしまう可能性があります。そのため、本人に確認し、必要な物は引き取ってもらうか、保管期限を決めるとよいでしょう。

夫婦の今後についても話し合います。現在の自宅に住み続けるのか、管理しやすい住まいへ移るのか、子どもの近くへ引っ越す可能性があるのかを考えてみてください。

大きな病気を経験したとき

大きな病気や入院を経験すると、健康なときには考えなかった医療や介護の問題が、急に身近になります。

退院後は、かかりつけ医、服用している薬、アレルギー、過去の病歴などを一か所にまとめておきましょう。家族が付き添えない状況でも、必要な情報が医療関係者へ伝わりやすくなります。

治療や延命措置について考える場合は、本人だけで結論を出さず、医師や家族と話し合うことが重要です。病気の種類や進行状況によって、選べる治療や見通しは異なります。

一度決めた希望も、体調や気持ちの変化に合わせて見直して構いません。終活の内容は、契約書のように固定するものではなく、現在の自分に合わせて更新していくものです。

身近な人を亡くしたとき

配偶者、親、兄弟姉妹、友人など、身近な方を亡くしたことをきっかけに、自分の終活を考える方もいます。

葬儀や相続の手続きで困った経験があれば、「自分の場合は何を準備しておけば家族が困らないか」が具体的に見えてくるでしょう。

ただし、大切な人を亡くした直後は、気持ちが不安定になりやすい時期です。急いで大きな契約をしたり、財産や住まいに関する重要な決断をしたりする必要はありません。

まずは、忘れたくないことをメモに残す程度で十分です。気持ちが少し落ち着いてから、自分の準備へつなげていきましょう。

悲しみが長く続き、眠れない、食事が取れない、日常生活に大きな支障が出る場合は、一人で抱え込まないでください。

医療機関や自治体の相談窓口など、適切な支援先へ相談することも大切です。

年代別に準備したい内容

終活は、すべての項目を一度に行う必要はありません。年代や生活状況に合わせて、優先度の高いものから取り組みましょう。

スクロールできます
年代優先したい内容考え方
20代・30代緊急連絡先、保険、デジタル情報急な入院や事故への備えを中心にする
40代家計、保障、親の介護自分と親の今後を一緒に考え始める
50代老後資金、生前整理、住まい体力と収入があるうちに着手する
60代年金、医療、介護、人付き合い定年後の生活に合わせて見直す
70代葬儀、お墓、財産情報の共有希望を具体化して家族へ伝える
80代以降医療情報、連絡先、重要書類必要な情報の共有を最優先にする

60代以降の準備を年代ごとに詳しく確認したい方は、「60代・70代・80代で優先したい終活」も参考にしてください。

この表は、あくまで一般的な目安です。40代で葬儀について考えてもよいですし、70代からデジタル情報をまとめても問題ありません。

自分の年齢に合う項目をすべてこなすのではなく、現在困っていることや、家族に伝えておきたいことから選んでください。

エンディングノートを書く

終活を何から始めるか迷ったときは、エンディングノートを用意すると全体を把握しやすくなります。

エンディングノートとは、病気や介護、死亡などに備えて、自分の情報や希望を書き残すノートです。市販品だけでなく、普通のノートや自治体が配布している冊子でも構いません。

最初からすべての項目を埋めようとすると、書くことが負担になります。まずは氏名、生年月日、緊急連絡先、かかりつけ医、服用している薬など、すぐに書ける内容から始めましょう。

終活を始める際に使えるセリアとダイソーのエンディングノート
100円ショップで購入できるエンディングノートの比較

手軽に始めたい方は、セリアとダイソーのエンディングノートの違いも参考にしてください。高価なノートを用意しなくても、必要な項目を書き始められます。

医療と介護の希望を書く

医療と介護に関する希望は、自分が意思を伝えられなくなった場合に備えて書き残します。

例えば、介護を受けたい場所、家族に中心となって連絡してほしい人、延命治療について現在考えていることなどです。

ただし、医療行為は本人の希望だけで決まるとは限りません。実際の病状や医療機関の判断、家族の状況によって対応が変わります。

書き残した内容を一度きりの決定と考えず、定期的に家族やかかりつけ医と話し合ってください。

財産の所在をまとめる

財産については、預貯金の金額を細かく記録する前に、何を所有しているかを確認します。

銀行口座、証券口座、生命保険、不動産、年金、貸金庫、借入金、クレジットカードなどを書き出しましょう。

通帳や印鑑、保険証券、権利証などの保管場所も記します。ただし、暗証番号や重要なパスワードをエンディングノートへ直接書くと、盗難や不正利用につながるおそれがあります。

情報一覧と秘密情報の保管場所を分け、誰がどのような状況で確認できるのかを決めておくことが大切です。

持ち物を少しずつ減らす

生前整理では、自分が元気なうちに持ち物を見直します。目的は家族のためだけではなく、自分が安全で快適に暮らすためでもあります。

床や廊下に物が増えると、つまずきや転倒の原因になることがあります。使っていない家具や家電を減らせば、掃除や移動もしやすくなるでしょう。

一方、写真や手紙、思い出の品は簡単に処分できません。迷う物は無理に捨てず、「残す」「家族に渡す」「保留」のように分けてください。

家族に残したい物がある場合は、誰に渡したいのかも伝えておくと、後の行き違いを減らせます。

デジタル情報を確認する

スマートフォンやパソコンを利用している方は、デジタル終活も欠かせません。

ネット銀行、証券口座、電子マネー、定額制サービス、写真、電子メール、交流サイトなど、利用中のサービスを書き出します。

家族がスマートフォンの存在を知っていても、どのサービスを利用していたかまでは分からない場合があります。毎月料金が発生する契約だけでも一覧にしておくと、解約手続きの負担を減らせます。

パスワードは安全な方法で保管し、家族が必要なときに確認できる仕組みを考えてください。端末やサービスごとに対応が異なるため、正確な情報は各事業者の公式サイトをご確認ください。

終活の始め方

終活の項目が多いと、何から手をつければよいのか分からなくなります。最初は、短時間で終わることを一つだけ選びましょう。

目的を一つ決める

まず、「なぜ終活を始めたいのか」を考えます。

家族に迷惑をかけたくない、老後のお金が心配、家を片付けたい、親の介護を経験して必要性を感じたなど、理由は人それぞれです。

目的が決まると、最初に取り組む内容も選びやすくなります。家族の負担を減らしたいなら連絡先や財産情報をまとめ、暮らしを快適にしたいなら身近な片付けから始めましょう。

一日一項目だけ進める

終活は短期間で完成させるものではありません。毎日一項目、または週末に一つだけ進める方法でも十分です。

例えば、今日は緊急連絡先を書く、明日は利用している銀行を確認する、次の週末に保険証券を探すという進め方です。

小さな作業を積み重ねる方が、疲れにくく、途中で挫折しにくくなります。

◆きっちゃんのワンポイントアドバイス

終活は、完成を目指しすぎると続きません。私は「一つ確認できれば前進」と考えることをおすすめしています。今日、家族の電話番号を一つ書いただけでも、立派な終活です。

家族に保管場所を伝える

エンディングノートや重要書類を作っても、家族が存在を知らなければ役立ちません。

内容をすべて見せる必要はありませんが、「緊急時に必要な情報はこの引き出しにある」「エンディングノートは本棚に置いている」と伝えておきましょう。

ただし、誰でも開けられる場所に通帳、印鑑、暗証番号などをまとめて保管するのは危険です。防犯面を考えながら、情報の所在だけを共有してください。

年に一度は見直す

終活の内容は、生活の変化に合わせて更新する必要があります。

引っ越し、転職、退職、病気、家族構成の変化、口座の解約、保険の見直しなどがあれば、記録した情報も変わります。

誕生日、年末、結婚記念日など、毎年決まった日に見直す習慣を作ると忘れにくくなるでしょう。

内容が変わっていなくても、確認した日付を書くだけで、家族は比較的新しい情報だと判断できます。

家族と終活を話す方法

終活は本人だけで進められる部分もありますが、医療、介護、葬儀、住まいなどは家族との話し合いが欠かせません。

日常の話題から始める

家族へいきなり「葬儀の話をしたい」と切り出すと、相手が身構えてしまうことがあります。

テレビや新聞で介護、相続、葬儀が話題になったときに、「自分ならどうしたいかな」と軽く話すところから始めると自然です。

親に終活をすすめたい場合も、「あなたのために準備して」と迫るのではなく、「私も自分の保険や連絡先をまとめ始めた」と伝える方が受け入れられやすいでしょう。

家族への命令にしない

終活で書いた希望は、家族への命令ではありません。

本人が望む葬儀や介護方法であっても、費用や家族の生活、地域の状況によって実現が難しい場合があります。

「できる範囲で希望している」「難しい場合は家族の判断に任せる」と添えておくと、残された家族の心理的な負担を和らげられます。

話した内容を記録する

家族で話し合った内容は、後から確認できるように記録しましょう。

誰が何を担当するか、どの希望を優先するか、次にいつ見直すかを書いておくと、家族間の認識違いを減らせます。

ただし、財産の分け方や法的な契約については、家族の話し合いやエンディングノートだけでは不十分な場合があります。

相続、遺言、成年後見、家族信託などを検討するときは、制度の最新情報を公的機関の公式サイトで確認し、弁護士や司法書士などの専門家に相談してください。

終活の年齢に関するよくある質問

終活は何歳から始めるのが一般的ですか?

終活に決められた開始年齢はありません。一般的には、子どもの独立、50代、還暦、定年退職、親の介護などをきっかけに始める方がいます。ただし、年齢よりも、終活が気になったときや生活が変化したときが始めどきです。

50代から終活を始めるのは早すぎますか?

早すぎません。50代は、体力や判断力に余裕があり、仕事による収入もあるため、老後資金、生前整理、住まいの見直しなどに取り組みやすい年代です。葬儀やお墓だけでなく、これからの人生でやりたいことも一緒に考えましょう。

70代から終活を始めても間に合いますか?

十分に間に合います。まずは緊急連絡先、医療や介護の希望、預貯金や保険の取引先、重要書類の保管場所をまとめましょう。一度にすべて進めず、家族と相談しながら優先度の高い項目から取り組むことが大切です。

終活は何から始めればよいですか?

緊急連絡先やかかりつけ医など、すぐ書ける情報から始めるのがおすすめです。エンディングノートを用意し、一日一項目ずつ記入すると負担になりにくいでしょう。最初から葬儀や相続の結論を出す必要はありません。

エンディングノートは何歳から書くものですか?

エンディングノートにも年齢制限はありません。20代や30代なら緊急連絡先やデジタル情報、50代以降なら老後資金や医療、介護、葬儀など、年代に合わせて書く内容を変えられます。記入後も生活の変化に合わせて更新してください。

終活は気になった時に始める

終活を始める年齢に決まりはありません。20代や30代なら急な入院や事故への備え、40代なら親の介護や家計、50代なら老後資金や生前整理というように、年代によって取り組む内容が変わります。

一般的に、50代から60代は、体力、判断力、時間、収入の面で準備を進めやすい時期です。しかし、70代や80代から始めても遅すぎるわけではありません。

大切なのは、すべてを完璧に終わらせることではなく、今の自分に必要な準備を一つ進めることです。

  • 終活に決められた開始年齢はない
  • 健康で判断力があるうちに始めると選択肢が広がる
  • 年代や生活状況に合わせて準備内容を変える
  • 緊急連絡先や医療情報から始めてもよい
  • 作成した内容は家族に伝えて定期的に見直す

終活が気になった今日が、あなたにとっての始めどきです。

まずは紙を一枚用意し、緊急時に連絡してほしい人の名前と電話番号を書いてみてください。その小さな一歩が、自分の安心と家族の負担軽減につながります。

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この記事を書いた人

NPO法人ら・し・さ 終活アドバイザー協会認定の終活アドバイザーです。50代の会社員として、自分自身の終活と、離れて暮らす80代の両親の終活・エンディングノート作成に取り組んでいます。公的機関や専門団体の一次情報を確認し、同世代の方にも分かりやすい情報発信を心がけています。

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